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食物アレルギーについて(その8):構造性エピトープと線状エピトープ

こんにちは。京阪本線野江駅、JRおおさか東線野江駅から徒歩3分 のえ皮フ科クリニックです。

今回は少しむつかしいテーマになりますが、我慢してお読みください。食物アレルギーとは、食物の全体の構造に対するアレルギーではなく、その一部のアミノ酸配列(エピトープ)に対するアレルギー(特異的IgEの存在)です。エピトープは「構造的エピトープ」と「配列的エピトープ」(線状エピトープとも言います)に分類されます。簡単に言うと構造的エピトープとは、タンパクが加熱処理などによりその立体構造を失うあるいは構造的エピトープの変化を起こすとアレルゲンとして機能しなくなるものです。配列的エピトープとは、加熱処理などによりタンパクが構造変化を起こしてもなおアレルゲンとして機能しアレルギー反応を起こするものをいいます。卵白のアレルゲンの内オボムコイドは配列的エピトープの性質を有するので、加熱処理しても卵アレルギーを起こし得ます。