食物アレルギーについて(その1)🥺
- 2022年1月24日
- 皮膚科
京阪とJR野江駅から徒歩3分 のえ皮フ科クリニックです。
食物アレルギーについてお話ししたいと思います。当院では昨年よりドロップスクリーンというアレルギー検査用機器を設置しています。主に指先より一滴の血液を採取すると、40種類程度のアレルゲン(その人にとってのアレルギー物質)を測定することができます。この検査でわかるアレルゲンとしては吸入系アレルゲン(ほこり、花粉やカビなどの皮膚に付着したり呼吸とともに吸入可能なもの)と食物系アレルゲン(いわゆる食物アレルギーの原因になるもの)に大別されます。この検査では特定のアレルゲンと反応するIgE(イムノグロブリンEという免疫に関係し、食物摂取後のじん麻疹や食物性のアナフィラキシーの反応を起こすタンパク)を測定できます。測定結果はクラス0~6に分類され、同時に数値化されます(例えば5 U/ml(ユニット/ミリリットル)などというように)。この検査ではどの程度の数値が出たら実際のアレルギー症状として評価したらいいのかという点に関して幅広い解釈があり、一定しないのもまた事実かもしれません。上の表を例に説明します。例えば一番上の「卵白」の項目を見ると卵白特異的IgEの値が7 U/mlであれば、実際の臨床症状を形成する可能性(真陽性率)が98%であると読みます。同じ「卵白」でも2歳以下の小児では2 U/mlで95%の真陽性率を示します(下から2つ目の項目)。