ダニアレルギーとアトピー性皮膚炎(その6)
- 2022年3月15日
- 皮膚科
こんにちは。京阪本線野江駅 JRおおさか東線野江駅から 徒歩3分 のえ皮フ科クリニックです。
今回はアトピー性皮膚炎におけるダニアレルゲンの関与についての議論をご紹介いたします。
ダニアレルゲンを回避することが、アトピー性皮膚炎の治療上重要かどうかはいまだ議論があります。
しかし、少なくも小児期早期においてアトピー様症状を持った患児にたいするダニアレルゲン回避は将来的にダニアレルギーへの進展を防ぐために有用とされます。
他の研究グループによると、ダニアレルゲン回避はアトピー性皮膚炎の発症を阻止しないとしています。
上記のようにダニアレルゲン回避のアトピー性皮膚炎予防の有用性は議論があるものの、多くの臨床医がアトピーの予防と治療に対しダニアレルゲン回避を勧めているのも事実です。しかし他方ダニアレルギーはアトピーのみならず喘息やアレルギー性鼻炎にも関係することが知られており、アレルギー検査上ヤケヒョウヒダニやコナヒョウヒダニに対する特異的IgEの上昇を認める場合は、ダニ対策を行い住環境におけるダニの量を減らすようにするのがよいと考えられます。